自律神経計測システムのセンサーについて

PPGセンサーについて

PPGセンサーとは脈波式のセンサーです。

PPGとは、PPG=Photoplethysmography

心拍間隔を測定するもうひとつの方法は脈波です。

この方法は、非侵襲的でフォトプレスチモグラフ(PPG)を基礎にした簡単な測定方法です。

PPGは、赤外線を毛細血管に放射した時に検出される血流の変化を反映する信号です。血流の量により赤外線の一部が吸収され残りは追加するか反射されます。

光センサーは、血流を通過した光(もしくは反射した光)の量が作り出す脈波である波形を検出します。これらの波形をプロセスして一拍ごとの拍動間隔を導き出すことが出来る。

 

PPGからは心拍変動にかかわる心臓および血管成分を反映するまとめとしての情報が得られ、安静状態で測定されたECGとPPGによる短時間記録の拍動間隔データの間に、非常に高い相関関係があることがこれまでの調査でわかっている。

古典的には、心電図、心音図で心臓の収縮時点を計測し、頚動脈の脈波と、大腿動脈の脈波を体表から記録し、心臓の収縮から、脈波の発生までの伝播時間を計算して、速度を計算した。方法論が煩雑ではあるが、定量的な指標として研究の蓄積が行われてきた。

参照:脈波伝播速度 – Wikipedia

 

ECGセンサーについて

ECGセンサーとは心電式のセンサーです。

ECGとは、ECG= Electrocardiogram

心臓の電気的な活動の様子をグラフの形に記録することで、心疾患の診断と治療に役立てるものです。心臓のみの筋電図とも言えます。電気生理学的検査の代表的なものであり、日常診療で広く利用されています。

 

心拍変動分析は、自律神経機能を評価するうえで非常に強力な道具です。
正確で信頼性があり、再現性があるうえにしかも測定とデータ処理が簡単です。
心拍変動は、継続する一拍ごとの拍動間隔の測定が情報源となります。

心電図は、拍動感覚を測定する最も良い方法と考えられており、心臓部分の胸部もしくは肢節に特別の伝導性の電極を取り付けて電気信号を測定するものです。それは、洞房結節から発した心筋細胞によって生じた電界の微細な変化を反映するものです。

心電図から得られる心拍リズムは真の洞房結節リズムを検出する為に最善であるだけでなく、心拍変動分析から除外されるべき全てのタイプの異常拍動を検出する為にも最適です。

心電図の記録法は、電極を生体のどこに取り付けるかによって分類することが出来ます。

心臓の働きは全身のエネルギー消費や生活リズム等とともに変化します。このため、診断時の必要性に応じて様々な条件の下で心電図を記録することが臨床上有効です。

出典:心電図 – Wikipedia

 

ECGセンサーとPPGセンサーの違い

ECGセンサーとは心電式のセンサー。PPGセンサーとは脈波式のセンサーです。

 

心拍変動解析指標

ECGセンサー/心電信号から得られた心拍情報を基に計算

PPGセンサー/脈波信号から得られた心拍情報を基に計算

 

どちらも十分に近似しているところから(有意検定で98%以上)、PPGセンサーを使われる方がはるかに多いのが現状です。

心拍変動分析は、自律神経機能を評価するうえで非常に強力な道具です。

正確で信頼性があり、再現性があるうえにしかも測定とデータ処理が簡単です。

心拍変動は、継続する一拍ごとの拍動間隔の測定が情報源となります。

安静状態で測定されたECGとPPGによる短時間記録の拍動間隔データの間に、非常に高い相関関係があることがこれまでの調査でわかっている。

 

PPGとECGの測定値の差はPPGデータが十分にECGデータに近く(PPGシグナルの正確さを求めるテストの有意検定で98%以上)、短時間心拍変動解析を行うのに十分正確であると確認されている。

ECGとPPGの比較説明、ECGとPPGの心拍間隔の実際の比較で、この二つのデータが如何に近接しているか(有意検定)です。PPG(脈波)による測定結果がECGのそれと変わらなければ、それらの心拍データを利用した解析結果も変わらないことになります。

 

 

BIOCOM社の自律神経計測機システムセンサーについて

現在(2017年10月)におきましては以下のセンサーがあります。

・PPG有線式センサー

・ECG4000センサー(有線式)

・ECG4500センサー(有線式)

・ECG6000ワイヤレスセンサー(無線式)

 

PPGセンサー

■PPG有線式センサー

クリップ式のイヤーセンサー

クリップ部分を耳たぶもしくは人差し指に装着して計測します。

イヤーセンサー(赤外線)が耳(人差し指)からの脈波をキャッチし、刻々と変化する心拍変動を分析します。

 

ECGセンサー

■ECG4000センサー(有線式)

両手首に電極を取り付けて使用するセンサー

電極はリストバンドで固定します。

■ECG4500センサー(有線式)

胸部3か所に電極を取り付けて使用するセンサー

電極部分がスナップ式になっています。
胸部に貼った電極パッドに取り付けて使用します。

電極パッドは肌に直接貼って頂くようお願いします。

■ECG6000ワイヤレスセンサー(無線式)

胸部1か所に電極を取り付けて使用するセンサー

電極部分がスナップ式になっています。胸部に貼った電極パッドに取り付けて使用します。

電極パッドは肌に直接貼って頂くようお願いします。ブルーツースセンサーになります。

無線を使用している為、周囲の環境やそのほかのワイヤレス機器等の電波や高周波によってまれに電波が切断されることがあります。

 

 

 

PPGセンサーとECGセンサーの線引きについて

基本的には被験者が静的であるか動的であるかで分かれます。

先ず、ECGセンサーを使った心電信号から得られた心拍情報を基に計算された心拍変動解析指標も、PPGセンサーを使った脈波信号から得られた心拍情報を基に計算された心拍変動指標も十分に近似しているところから(有意検定で98%以上)、PPGセンサーを使われる方がはるかに多いのが現状です。

耳たぶに取り付けるPPGセンサーは、両手首や胸部につけるECGセンサーに比べ、テスト中の被験者の負担が少ないです。

ECGセンサーを使われる方の多くは、研究論文を書く上で、やはり心臓からのオリジナル情報としての心電信号を使いたいと考える方です。

あるいは、特定の被験者を対象とする為に、例えば、1歳未満の乳幼児や睡眠中
の被験者などで、体の動きが原因で起こるノイズ対策として、ECGセンサーを使う必要がある場合です。(この場合のECGセンサーは胸部2箇所と腹部1箇所に電極を取り付けるECGブルーツース(無線)センサーです。)

 

記事提供:有限会社アトランティック

 

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