自律神経の測定について

自律神経の測定は、すでに欧米では、ストレスケア、宇宙開発下の宇宙飛行士の生体情報管理、軍事プログラムでのPTSD管理、治療、教育分野では学童教育 EQ(感情レベル指標)、突然死の予見、アスリートや健常人のメディカルチェックといった生体情報管理や治療に応用され、国内においても自律神経に関する研究が進み臨床、スポーツ、教育、介護への応用が加速すると想定されます。

 

自律神経機能測定およびトレーニングは、以下の事項が可能であると其々のエビデンスが得られています。

  • メディカルチェック(生体情報管理)
  • 各種セラピーが与える身体への影響の評価(音楽療法、アロマセラピーetc.)
  • ストレスケア
  • PTSDの克服
  • 教育(集中力強化と感情知能レベルの向上)
  • 突然死の予見
  • アスリート(一般成人)のコンディショニングおよびトレーニング 

1.PTSD治療の為のバイオフィードバックとニューロフィードバックの進歩

帰還兵のイメージ写真

負傷兵:トラウマの克服。最適パフォーマンス訓練の為のプログラム:East Carolina 大学 と米海兵隊負傷兵大隊イーストの共同プログラム(米国国防省)

Carmen Russoniello, PhD,etc.帰還兵のPTSDに対処目的で、米国海兵隊とEast Carolina大学の心理学研究所・バイオフィードバック クリニックは合意書を交わし、East Carolina大学は2008年2月から治療・訓練サービスを開始。

HRV(心拍変動)バイオフィードバック訓練

自律神経失調はいくつかの医学的状態に関連付けられているが、糖尿病、心疾患、不安症、うつ病などの慢性的症状の原因となっている(Task Force of the European Society of Cardiology and the North American Society of Pacing and Electrophysiology, 1996)。

RSA訓練が(HRV訓練とも呼ばれている)介入テクニックとしてとして使われた最近の研究で(Karavides et al., 2007)、特殊な呼吸法により自律神経訓練ができることが証明されている。訓練の結果、うつ症状が軽減されている。

 

2.RSA(呼吸性洞性不整脈)バイオフィードバックのHRV(心拍変動)とPTSD(心的外傷後ストレス障害)への効果:パイロットスタディ

Terri L. Zucker Kristin W.etc.Published online: 25 April 2009  Springer Science+Business Media, LLC 2009

PTSDと自律神経機能障害のバイオマーカーである低いHRV(心拍変動)との間に重要な関係がある事が示唆されている。

 

3.ロシア科学院医学的生物学的問題研究所(IMBP)

mars500

火星有人探査(MARS‐500プロジェクト)に関する地上実験,2009‐2011

500日間行われるこのプロジェクトの期間中、乗組員の健康評価と健康管理システムを含む、人間の生命維持サポートに関する様々な生物医学的テクノロジーのテストを試みる。MARS‐500プロジェクトでは乗組員の生体情報として自律神経機能レベルをモニタリングしている。Roman M. Baevsky, PhD Professor, Head of Research Department for Biocybernetics

 

4.教育により子供たちの感情的レベル(EQ)を高めるエクスプレスプロジェクト

学校教育イメージ

英国 サザンプトン市教育委員会は、市内の87校の学生を対象に、読み書き能力、計算能力、コンピューター操作能力と同様に、EQ 感情的知識(感情の健康管理)を高める為の技術向上に努めることを決意し大規模な実験プロジェクトを施行した。子供たちの感情コントロールと集中力を高めます。

 

5.アスリートのメディカルチェック(突然死の予見)

サッカーイメージ写真

サッカー日本代表 松田直樹選手の突然死など、The Journal Circulationによると、若いアスリートの突然死の半分以上は潜在的な心臓疾患が原因であるとしている。その内、もっとも一般的な原因は肥大型心筋症を呼ばれる遺伝的なものである。この分野の研究で最も進んでいるMinneapolis Heart Institute Foundationによると、アスリートの突然死ではっきりと原因が分かっているのが、これまで30症例以上ある。安静時でのHRVテスト、運動回復テストで、自律神経機能の異常とその変化の傾向を見つける事ができる可能性を示唆している。突然心臓死、肥大型心筋症と自律神経に関する研究論文。

肥大型心筋症による突然死:血管系の自律神経制御変化の潜在的重要性Department of Cardiology, University of Wales College of Medicine, Heath Park, Cardiff, UK Kokyu To Junkan. 1992 Dec;40(12):1209-13.

 

6.アスリートの能力向上

tennis-image

有名なプロテニスプレーヤーの試合におけるHRVモニタリングし、勝った試合、負けた試合におけるHRVスペクトル解析の観点から観察した彼の研究論文がある。「ゴルフにおいては無名、有名選手を対象にした調査の結果、パットにおいて心拍数の減少が大きい選手の方がパットが上手(Boutcher and Zinsser,1990)、有名なライフル射撃の場合、明らかな心拍数の減少がみられた。

http://www.americanboardofsportpsychology.org/
http://sports.espn.go.com/espnmag/story?id=3640672

 

自律神経は、計測した結果が下記の4つのパターンに分かれます。

  1. 交感神経も副交感神経も高い → スーパーアスリート型
  2. 交感神経が高く、副交感神経は低い → バリバリ型
  3. 交感神経は低く、副交感神経は高い → のんびり型
  4. 交感神経も副交感神経も低い → お疲れ型

自律神経は、計測した結果が下記の4つのパターンに分かれます。

  1. 交感神経も副交感神経も高い → スーパーアスリート型
  2. 交感神経が高く、副交感神経は低い → バリバリ型
  3. 交感神経は低く、副交感神経は高い → のんびり型
  4. 交感神経も副交感神経も低い → お疲れ型

 

1は心身の状態が最も良好な理想の状態です。日中は交感神経、夜は副交感神経が優位な「自律神経」が整った状態です。

2は、エネルギッシュではありますが、心身は常に緊張状態にあり、ストレスもたまりやすく焦り気味で、免疫力も低下しています。

3は、なかなかやる気がおきず、プチうつのような状態になる事もあります。また、花粉症やぜんそくアトピーなどにかかりやすいです。

4は、心身ともに不調な状態で疲れやすく体力もなく、思うように自分の力が発揮できない状態といえます。

 

ストレスの多い現代社会では、2のような交感神経の高い人が多いのが現状です。この状態が続くと体調をくずしやすくなるし、美容やアンチエイジングの面でも影響がでると考えられています。

その為、副交感神経の働きを上げる事が美容と健康のカギとも言えます。

副交感神経の働きが高まると、血管が適度に緩み、血流が良くなります。すると体のすみずみにまで血液が行き渡り、細胞のひとつひとつに酸素や栄養が届きます。これはいわば究極のインナーケア。健康も美肌も美しい髪も、血流の良さがあって初めて手に入れられるものなのです。

 

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